警戒すべきはFRBでなくECB

投資

先週から米国CPIの発表以降、株価上昇していますね。サービス価格や住居費が上昇しているからむしろ悪い結果だという解説を聞きましたが、悪材料出尽くしなのでしょうか?それとも住宅価格は下がっているようなのでインフレ懸念が和らいでいるのか、金利も上昇しているしよくわかりませんw

 ところで、以前の投稿で日経平均が海外の指標に比べて堅調に見えるのは円安のせいであると書きましたが、もちろんFRBと日銀の動向も株価に大きく影響を与ええると考えているのですが、資金がどこからきているのかという観点で見ると私はむしろECBの動きに注意したほうが良いのではないかと考えています。

 下は、日本取引所グループの「海外投資家地域別株券売買状況」をグラフ化したものですが、見ての通り海外投資家で最も売買しているのは欧州勢であることが分かります。

 しかも、赤枠に注目してほしいのですがECBが利下げをしてFRBの政策金利を下回った2014年6月以降は米国からの売買が低下する一方で欧州からの売買の大きく伸びていることが分かります。ECB利下げ前の北米・欧州・アジアの合計金額に占める欧州の割合は50~55%程度だったのが今では76%を占めるまでになっています。

 金利の安い欧州で資金調達をしてそれを原資に投資しているということでしょうか?

 ECBは8日に史上初となる0.75%の利上げを実施しましたが、このグラフは8月時点のデータしかないため(毎月20日に更新)、大幅利上げの影響はこれではわかりません。ひょっとすると、まだ米国の金利を超えていないため9月も大きな影響は受けていないかもしれません。

 しかし、現在、ユーロ圏内消費者物価指数は米国のそれを上回っており、ウクライナ戦争の影響をユーロ圏のほうが大きく受けているため、そのうち、ECBの政策金利が追い抜くかもしれません。

 今は下落が一服していますが、まだ安心できず何も手が出せていません・・・

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